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キャブドライバーはデイトレーダー 

今、アメリカでは「デイトレーディング」の是非を巡って議論が起きています。
ギャンブル性が非常に高く、その損失が犯罪に発展するケースが見られるようになったからです。デイトレーディングはアメリカで急成長している株取引の手法で、インターネットなどを利用して瞬時に株を売買。原則的に株をその日に処分するため デイトレーディングと呼ばれます。

イエローキャブの運転手・カルロス・ルビノさんもデイトレーダーの一人です。

カルロスさんはタクシー運転の傍ら、コンピューター、携帯端末、携帯電話、 計算機などを駆使して株を取引します。短い時間も寸暇を惜しんで、 株価をチェックする株マニアです。
  赤信号で停まると直ちに情報端末で株価をチェック。インターネットとラジオからの株情報、そして蓄積した自分のデータなどをもとに状況をを判断し、すぐにインターネットや携帯電話を通して株を売り買いします。



運転しながらコンピュータ画面に視線が行くこともあり、どっちが本業なのかよく分かりません。
  車内にいるとハラハラさせられることもありました。
 カルロスさんが株取引を始めたのは3年前。タクシー運転手には避けることが出来ない待ち時間を何とか有効に使いたいと思ったのがきっかけです。
 これまでに稼いだお金は10万ドル。約1100万円です。大もうけした日には逆にお客さんに チップをあげることもあると言います。「5年後には億万長者さ」と豪語します。



カルロスさんのようなデイトレーダーがクローズアップされる一方で、アメリカでは投機性の極めて高いデイトレーディングを巡って議論が起きています。きっかけは7月の下旬、ジョージア州の株取引仲介会社で起きた銃の乱射事件でし た。
  9人を射殺した犯人の動機が、デイトレーディングで40万ドル、 約4400万円の損をしたことへの腹いせだと分かったからです。
 8月上旬に発表された北米証券監督官協会の調べでは、 デイトレーディングをする人の約70%が損を出し、そのほとんどはすべての 投資額を失っていたことが分かりました。また、「利益を出す能力がある」と 認められた顧客は調査対象の11・5%でした。「さいころとばくと同じ。投資とは 呼べない」
と指摘する専門家は少なくありません。
 アメリカの好景気に後押しされて、デイトレーダーの数は増え続けています。
  すでに5000人が生計を立てていると言われ、カルロスさんのような副業も含めるとその数はさらに多くなると見られています。
 今週、ニューヨーク市場のダウ平均株価は2回も史上最高値を更新しました。年末には1万2300ドルくらいまで達するという説も出始めています。
 危険性がささやかれる一方で、デイトレーダー達が好調なアメリカ経済を 支えているのは間違いありません。
タクシーの運転をしながら、株の取引に夢中になる…。カルロスさんは
 今のアメリカ経済をいろんな意味で象徴しているなと感じました。

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