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ニューヨーク脳炎騒動

ニューヨークではこれまでアフリカなどでしか発病の例がなかった
蚊を媒介とした伝染病が流行し、ちょっとした騒動が起きています。
ニューヨーク市のマンハッタン地区、クイーンズ地区、郊外のウエストチェスターなどでは、車やヘリコプターによる防虫剤の散布が毎日のように行われています。
いつまで、どのくらいまけばいいのか分からないままの、あてのない防虫剤の散布です。
ニューヨークに脳炎の騒動が持ち上がったのは8月の下旬でした。
干ばつの後に降った大雨でちょうと蚊が大量に発生した時期です。
10月6日現在で、50人がウイルスに感染したことが分かり、うち5人が死亡しました。
また、165人の感染が疑われていて、さらに流行する恐れも出ています。



当初、脳炎のウイルスは、アメリカで以前確認されたことのある
セントルイス脳炎が原因と見られていました。
ところが、動物園などで大量の鳥の死がいが見つかったことから行われた
9月下旬の再調査で、原因はセントルイス脳炎とは違う、
西ナイルウイルスだと分かりました。
西ナイルウイルスがアメリカ大陸を含む西半球で確認されたのは
今回が初めてです。旅行者や輸入された動物などを通して
ウイルスが入ってきた可能性が指摘されています。


ウイルスはいったん鳥に感染した後、蚊を媒介として人に感染します。

症状は、熱と頭痛を伴い、神経がやられると死亡することがあります。
特にお年寄りや免疫が弱くなっている人達が感染しやすいということです。
ニューヨーク市などは海外から新たな病気が入ってきたことに衝撃を受け、
防虫剤をまいたり、防虫スプレーを市民に配るなどして感染の封じ込めに懸命です。また市民から血液を採取して、ウイルスの感染経路などを調べる作業も続いています。
しかし今のところ、これといった「決め手」がないのが現状です。


ここへ来て、防虫剤の散布への反対運動も起きています。
「スプレーが蚊を殺す効果は少なく、人間はもちろん、ペットや他の無害の動物への影響の方が大きい」というのが反対す人々の言い分です。
スプレーは基本的に、人の少ない夜に行われますが、マンハッタンの中心部では、いくら深夜になっても人がいて、防虫剤を吸った人が気分が悪くなった例も少なく
ありません。


市民や当局は、これからの季節、気温が低くなって蚊の勢いが衰えることに
期待を寄せています。しかし、ウイルスに感染した鳥が南の暖かい地方に
移動する可能性もあり、ニューヨーク以外の地域に広がる恐れも出ています。
さらに、「たとえ気温が下がっても、蚊に感染したウイルスが冬眠で冬を越し、春先に再び活発になる」と指摘する専門家もいて、大都市をおそった脳炎騒動は、当分の間続きそうな気配です。



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